tinySA ULTRAですごいと思ったこと
はじめに
前回tinySA-ULTRAが届いたことをレポートしましたが、実際にちょっと触ってみて、これすごいなと思ったことがあったので、まずはファーストインプレッションというところで、個人の感想ですが書いてみました。
良かった点
・LNAがついている
一般的なスペアナでもプリアンプはオプションだったりするのですが、こんな低コストのものに入っているのは驚異的です。もちろんON/OFF設定可能。
・ATTがついている
0-31dBまで設定できる。広帯域のMMICのATTが1個入っているだけとも言えますが、これだけ低コストのものに入れているのはこだわりを感じました。
・充電中に赤ランプがついている
以前購入したnanoVNAではUSBで充電状態にしても、外から見ても充電しているかどうかわかりませんでした。でもこれは電源SWの隣あたりに赤ランプが見えて、充電していることが分かります。たいしたことではないように見えますが、電源がつながっていることが確認できる安心感は大きいです。
・周波数をSTART,STOPもしくはCENTER,SPANで設定できる
nanoVNAではタッチパネルの下のほうをタップしてSTART,STOP周波数を設定するのですが、これが結構やりずらくて、頻繁に変えるには不自由でした。ULTRAでは直接メニューから設定できて、一般的なスペアナと同じ操作感覚ができるのがいいです。
・webに細かい仕様がしっかり提示されている
下記にスペックが記されています。LNAのNFまでちゃんと書いてあります。
・細かな設定ができる
まだ少し触った程度ですが、sweep速度やpoint数など安いから省略していそうな設定までしっかりできる感じです。
・SDカードが付いてきている
てっきりSDカードはついていないだろうと思っていたのですが、すでに本体に挿入されていたのに感心しました。それも32GB。ただ、ZeenKoってどこのメーカーだろう???
・MEASUREコマンドいろいろ
いくつかあるのですが、目についたところではPHASENOISEやNFが測れるというのは機能的にすごい。さすがに性能はあまり期待できないかもしれませんが・・・
・WATERFALL表示ができる
sweep式なので、この表示の信ぴょう性に疑問はありますが、とりあえずビジュアル的にいいと思う
ちょっといまいちな点
・時々スプリアスがちらほらみられる時がある。
多分ソフトウェア処理を駆使して、発生しうるスプリアスを削除しているとみられますが、まだ改善の余地があるように感じます。ただ、本物のスプリアスも見えなくなる可能性があるので、なかなか難しいところなのかとも想像します。
最後に
機能的には普通のスペアナかそれ以上に充実しているように見えます。マーカーもピークマーカー機能もありますし、トレースも複数表示できます。
ソフトウェア処理で入れられる機能はとことん入れている印象です。
まぁ実際いろいろ使ってみないとわからない部分は多々あると思いますが、初めの印象はNICEです!!